2023/09/07 18:28

作品に使っている釉薬や技法の解説をさせていただきます。


釉薬

釉薬とは陶磁器の表面を覆うガラス質のことです。

釉薬をかけない器は焼き締めと呼ばれます。

灰、石、土などを原料に作っています。

釉薬を器の生地にかけて窯で焼成することで様々な色の器が生まれます。


「乳濁釉」…藁灰で作った釉薬です。

藁灰には釉薬を濁らせる効果があります。

青白く焼き上がります。


「黄濁釉」…同じく藁灰で作った釉薬ですが、それ以外に混ぜている原料の効果で、黄色く焼き上がります。


「透明釉」…柞灰で作った透明な釉薬です。

木の灰には微量の金属成分が含まれていて、柞灰で作った透明釉は青味がかった色合いになります。


技法

作品名に付けている技法の解説をしていきます。


「粉引」…生地の土の表面に白い泥をかける技法です。白い泥は白化粧などと呼ばれます。

白化粧で生地の表面を覆うと、泥の濃淡で自然な模様が生まれます。

粉引の白い器をよく見ると、一部が桜色に染まっているものがあります。これは御本手と呼ばれる窯変(偶然の焼き色)です。


「刷毛目」…刷毛で模様をつける技法です。


「染付」…呉須という絵の具を使った青色の絵付けです。


「鉄絵」…鉄分の多い絵の具を使った褐色の絵付けです。

絵の具は、鬼板と呼ばれる岩石を粉末にしたものです。


「呉須鉄絵」…染付と鉄絵を組み合わせた絵付けです。



※随時、書き足します。